■通常のローコスト住宅で注意したい!5つのポイント
... 1.どこまでできてその値段なのか?
一般的にいわれているローコスト住宅は、広さが35坪程度で1000万円台、坪単価でいうと20万円台~40万円台前半です。
注文住宅を大手ハウスメーカーに依頼した場合、工事費の相場は坪単価50〜60万円といわれますから、確かに安いという感じはしますね。
しかし、ここで注意すべきは、その値段でどこまでできるのかということです。 設備はどういったものが付くのか、その設備で光熱費はどのぐらいになるのか、外構工事は入っているのか、もし土地が変形の場合は対応できるのかなど坪単価だけでは把握できないことがたくさんあります。
基本的には、ローコスト住宅は無駄なものを省いて、価格を低く抑える工夫をしたものです。 自分たちに必要なものが省かれていたら、オプションとして追加することになります。 実際、ローコスト住宅でいろいろオプションを付けていったら、かえって高くついたというのはよくある話です。 まずはオプションなしの状態で、自分たちが必要とするものが備わっているのか、ベースを確認することが肝要です。
2.安く提供できる理由はなにか?
先にも少し触れましたが、ローコスト住宅は無駄なものを省いて、価格を低く抑える工夫をしたものです。 一般的には資材や設備の一括購入による仕入コストの削減、規格化住宅にすることで従来の注文住宅より手間や人件費を抑えるなどが安く提供できる理由だといわれています。 しかし、その内容にも各業者独自の工夫が含まれているものです。 安くても良いものなのか、安いなら安いだけの価値しかないものなのか、資料を見たり話を聞いたりして、それを見極めなければなりません。
3.どこに依頼すれば良いのか?
ローコスト住宅を取り扱っている業者はハウスメーカー、工務店、設計事務所などがありますが、どこに依頼するかは重要なことです。 しかし、なかなか悩ましい問題でもあります。 もちろんこれはローコスト住宅に限ったことではありません。
・大手のハウスメーカーであればブランド力が魅力だけど、広告費が高くついてそれほど安くない? ・工務店は顧客サービスが充実してそうだけど、当たり外れがかなりある? ・設計事務所は設計はじっくりやってくれるけど、施工は別の業者がやるんだって、それで大丈夫なのかな?
といったようにそれぞれ良い面も悪い面もありますから、一概にどこが良いと言い切れるものではありません。 「資料を請求して、話を聞いて、実際に造った家を見せてもらって」ということを地道に行い、お任せできる業者を見つけるのが、後々のことを考えるとベストな方法だと思います。
4.工期は適正な期間か?
もっとも一般的な従来工法(木造軸組工法)の木造住宅で工期は4~6ヶ月ですが、ローコスト住宅ですと3ヶ月前後と短くなります。
これは住宅を規格化してあらかじめ工場でプレカットしたり、組み立てを済ませておくことで工期の短縮を可能にしているからです。 しかし、これより短い期間で工事が完了するようなプランだと、無理な人件費削減や手抜き工事の心配がでてきます。 あまりに極端なプランが出てきたら、プランや工事内容の見直し、第三者のチェックを受けるなどの対応を検討した方が良いでしょう。
5.妥協できる点、できない点を明確しておく
この先長く暮らす家ですから、安く手に入れても暮らしにくいのでは意味がありません。 ローコスト住宅とはどういったものかを把握して、事前に家族で話し合い、妥協できる点、できない点を明確にしておきましょう。 もちろんオプションで追加するなら、予算はここまでという金額上のライン引きも大切です。
どんな住宅でも10年、20年単位で給排水設備や外壁塗装などのメンテナンスは必要になりますから、ランニングコストのことも視野に入れることを忘れないでくださいね。
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